岩手県の地方野菜・伝統野菜

岩手県の地方野菜・伝統野菜

 
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岩手県の地方野菜・伝統野菜

岩手県ならではのその地方特有の野菜、伝統的な野菜があります。
多くは他県の人はほぼ知らないけれど美味の珍しい野菜もありますよ。
その土地に行ったら試してみる価値はあるでしょう。

 

 

 

・暮坪かぶ(くれつぼかぶ)
・琴畑かぶ(ことはたかぶ)
・地うり・昔きゅうり(じうり・むかしきゅうり)
・遠野かぶ(とおのかぶ)
・橋野かぶ(はしのかぶ)
・琴畑かぶ(ことはたかぶ)
・地うり・昔きゅうり(じうり・むかしきゅうり)
・芭蕉菜(ばしょうな)
・畑わさび(はたわさび)
・早池峰菜(はやちねさい)
・二子さといも(ふたごさといも)
・宮守わさび(みやもりわさび)
・矢越かぶ(やごしかぶ)
・曲がりねぎ(まがりねぎ)
・岩手山梨(いわてやまなし)
・山ぶどう(やまぶどう)
・安家地だいこん(あっかじだいこん)
・阿房宮(あぼうきゅう)

 

 

 

 

暮坪かぶ(くれつぼかぶ)


生産地:岩手県遠野市上郷町佐比内暮坪集落
収穫時期:10月下旬~11月上旬

 

白カブの一種。根の部分は球状ではなく、20cmほどの長さになり、湾曲している。地上に出ている部分は淡い緑色で土に埋まっている部分は白色。
辛味か強く、独特の風味がある。辛味はダイコンの10倍近くある。漬物やそのまますりおろして蕎麦などの薬味として使用する。脂身の多いぶりなどのお刺身に乗せても美味しい。

 

江戸時代に近江の薬売りが岩手県の遠野市暮坪地区に持ち込んだのが最初とされている。この暮坪の土地でないと独特の辛みが出ないと言われている。同じ種を使用しても風土の違いで味が異なる。

 

 

 

遠野かぶ(とおのかぶ)


生産地:岩手県遠野地方
収穫時期:10月下旬~11月上旬

 

辛味成分が大根の数十倍ともいわれ薬味としての評価が高い。すりおろすと独特の辛味、苦みがある。またほんのり甘みがあり、蕎麦・うどんなどの薬味としても適している。
長さが約20㎝、太さ3~4㎝の根長系のかぶ

 

由来は「暮坪かぶ」と同品種で戦国時代に近江から伝来したとされている。
「暮坪かぶ」は商標登録されているため、暮坪地区以外で栽培されるかぶは「遠野かぶ」や「辛味かぶ」と呼ばれている。

 

 

 

琴畑かぶ(ことはたかぶ)


生産地:岩手県遠野地区
収穫時期:10月頃

 

鮮やかな赤色で大根のように細長い形をしたカブ。
身はやわらかく、サラダ風に生でも食べることができる。葉もゆでて塩とオリーブオイルだけでも美味しく食すことができる。

 

時代とともに生産が減少してしまったが、遠野緑峰高校の生徒が種をわけてもらい、遠野市の農家支援室指導のもとに栽培を行い、2014年に約30年ぶりに復活した。

 

 

 

橋野かぶ(はしのかぶ)


生産地:釜石市橋野地区
収穫時期:11月~4月

 

小さめの大根のような細長い形状で表皮は紅色から白のグラデーションで彩りが美しい。
歯触りの良さと酸味が特徴。漬物などに使われる。

 

岩手県の在来カブとして釜石市の橋野地区で栽培されている。曲りかぶや昔かぶとも呼ばれる。栽培量が減少していたが、地産地消運動で見直されて作付が増えつつある。

 

 

 

地うり・昔きゅうり(じうり・むかしきゅうり)


生産地:下閉伊郡岩泉町
収穫時期:7月~9月

 

市販のきゅうりより、ずんぐりとした形で瑞々しいのが特徴。
さわやかな苦味があり、食感はジューシー。外側の皮は苦みがあるので剝いて食べるのが一般的。は味噌をつけて食べることが多い。

 

シベリア経由で「地うり」や「地きゅうり」と呼ばれている。

 

 

 

芭蕉菜(ばしょうな)


生産地:奥州市江刺区
収穫時期:10月~11月

 

からし菜の一種。通常は40~50cmで収穫する。漬け菜類の中でも葉が大きく、芭蕉(ばしょう)の葉を連想させるため、この名がついたとされる。
独特の辛味と風味が特徴で塩漬けや粕巴蕉菜 漬けなどの漬物用の高菜として栽培されている。

 

岩手県の南部地域では、古くから栽培されている。

 

 

 

畑わさび(はたわさび)


生産地:下閉伊郡岩泉町
収穫時期:5~9月

 

長さ30センチほどに茎が伸び、白い4弁花を総状につける。鮮やかな緑色で根際から長い柄のハート形の葉が出る。
根茎は香辛料として用い、根茎はすりおろすと鼻につんとくる香気と辛味が出る。刺身・そば・握りずしなどの薬味に使うことが多い。

 

岩手県で栽培される畑わさびは、わさび田ではなく、畑で栽培される。
畑では根だけでなく茎や葉を練りわさびなどの原料にする畑わさびが作られる。冷涼な地域の林の中が栽培に向いている。陸わさび(おかわさび)」とも言われる。日本原産。

 

 

 

早池峰菜(はやちねさい)


生産地:遠野地方
収穫時期:11月~翌年5月

 

深緑色の丸葉をした葉野菜。
風味がよく、漬物や煮物に向いている。

 

遠野地域の伝統野菜で早池峰山麓の山村の農家の間で伝承されてきた。採種元が保存のために少量採種しているだけの非常に貴重な品種で寒さや病気に強く、年3回収穫することが出来る。

 

 

 

宮守わさび(みやもりわさび)


生産地:遠野市宮守町
収穫時期:12月~1月

 

草丈は長く、春には1mにもなる。
宮守のワサビの特徴は辛味の中にほのかな甘味があり、粘りもある。

 

東北一の生産量を誇る根わさび。早池峰山の湧き水が豊富な宮守地区では、大正時代から栽培が始まったとされている。
この地区の湧き水は、水温が年間を通じて9.5~12℃と低温で石灰分が多く、窒素分が少ないのが特徴。

 

 

 

曲がりねぎ(まがりねぎ)


生産地:一関市
収穫時期:10月~11月

 

白根の部分が大きく曲がっているのが特徴のネギ。
白根の部分が太く、長く曲がり、軟らかく独特の風味がある。鍋物に使われることが多い。岩手では「やわらか美人」のブランドで販売されている。

 

白根の部分を長くするために「さく返し」という植え替えを行う。これは畑で葱を1度抜き取り、約30度の角度をつけて寝かせ、その上から土をかけるう作業を年に2回行う。
すると白根の部分が長くなり甘い葱に仕上がる。

 

 

 

矢越かぶ(やごしかぶ)


生産地:一関市矢越地区
収穫時期:12月頃~2月

 

幅広でしっかりした葉、鮮やかな紫色の茎を持つ。加熱すると美しい山吹色になる。
温野菜のサラダやスープにおすすめ。糖度が高いので砂糖が不足した時代には重宝された。

 

日本のかぶは伝来によって東洋系と西洋系に分かれるが、矢越かぶはヨーロッパやスウェーデンのかぶと同じ仲間とされている。

 

 

 

岩手山梨(いわてやまなし)


生産地:北上山系
収穫時期:秋から初冬

 

香りのいい小さな梨で大きさが3cmから大きくても8cmほどで普通の梨と比べるとかなり小さい。表面にはコルク果点が一面に見られ、色も褐色がかった緑。
しゃりっとした食感と歯ざわりがあり、甘みや果汁は少なめ。芯の酸味が強い。実が小さいので食べる分が少ない。

 

北上山系に自生し、「ミチノクナシ」とも呼ばれている。

 

 

 

二子さといも(ふたごさといも)


生産地:北上市二子町
収穫時期:9月初旬~11月上旬

 

イモの形状は卵形に近い丸形で1個の重さは100g程度である。
肉質は独特の粘りとまろやかな味、コクがある。いものこ汁の具、煮物、茹でて和え物などに使われている。

 

北ヒ川の西岸の二子町を発祥の地とするサトイモ。300年ほど前から子イモ用種として子イモの繁殖を繰り返し、できあがった品種。

 

 

 

山ぶどう(やまぶどう)


生産地:久慈地方
収穫時期:9月下旬~10月

 

果実は球形で径約8mm程の大きさで熟すと黒くなる。
糖度が15度以上にもなる熟成した山ぶどうは非常に色の濃い果実となる。山野から採取される山ぶどうの果汁は、ジュースやジャム、ワインなどの加工品として販売されている。

 

自然に恵まれた東北北部に多く自生する日本古来の野生ぶどう。自生している山ぶどうを挿し木で1本1本増やし、栽培量を増やしている。

 

 

 

安家地だいこん(あっかじだいこん)


生産地:下閉伊郡岩泉町安家地地区
収穫時期:9月下旬

 

重さは600gほど、長さ25~30cmと小ぶり。表皮が鮮やかな紅色。
肉質は硬く、辛味が強い。繊維質で貯蔵性がよい。ダイコンおろし、酢の物、漬物などに利用されている。

 

岩泉町安家地地区で古くから栽培されてきた紅ダイコン。

 

 

 

阿房宮(あぼうきゅう)


生産地:久慈市
収穫時期:10月下旬~11月上旬

 

食用花。花色が黄色で花肉が厚い。
香りがよく、甘みがあり、シャキシャキとした食感が楽しめる。

 

京都九条家の庭に芳香美麗に咲いている阿房宮を株分けし、南部藩主が藩内に植え付けさせたのが始まり。

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